日本語

日本語びいき

『日本人の日本語知らず』の増補改題版。 日本語を教えようとする人にとっては、格好の入門書だと思う。 ポイントをまとめて整理していこう。 日本語びいき (中公文庫 し 52-1) 作者:清水 由美 中央公論新社 Amazon

明鏡国語辞典第3版が物書堂のアプリに

明鏡国語辞典第3版がつい最近出たばかりですが、ついに物書堂のアプリになりました。アプリでほかの辞書といっしょに串刺し検索できるのは魅力です。早速購入しました。 www.monokakido.jp

明鏡国語辞典第3版

明鏡国語辞典の第3版が出た。早速手に入れてみた。 初版からの伝統である「誤用」に詳しい、言葉の使い方がよくわかる、という特徴をよく引き継いでいる。と同時に、最近の言葉の傾向にもよく注意が払われている。 辞書の特徴については、大修館書店のサイト…

「言語学の教室」

認知言語学の入門書です。でも、入門書といっても、かなり本質的な部分に迫っていると思います。 難しいので、内容をまとめるなどとてもできませんが・・ メトノミーをただ隣接性ととらえるのではなく、ある言葉の引き出す「フレーム」の別の側面を焦点化し…

「日本人の日本語知らず」

実にわかりやすい本だ。 文法、音声学、語用論など、日本人が当たり前と思っていたり、わからずに(自然と)使っていたりする問題をエッセー風におもしろくまとめてある。視点が鋭い。 日本語を教えてみようかな〜と思っている人にはおすすめ。日本人の日本…

「外国人力士はなぜ日本語がうまいのか」

たしかに外国人力士は日本語がうまい。インタビューなどを聞いていても、外国人であることを忘れてしまうほどだ。読むことに関しても番付表の漢字は十両くらいまですんなり読めるらしい。色紙のサイン、一言も書ける。 彼らは、なぜ、あんなに上手に日本語を…

「日本語文法整理読本」

「検定」対策の中でも範囲が広く、難しいのが「文法」分野だ。細かい「木」の部分にはまり込むと抜け出せなくなり「森」が見えなくなる。そんな文法分野なのだが、「検定」対策の決め手となるような参考書がない(と思う)。 養成講座の講師に推薦されて手に…

「日本語教育学を学ぶ人のために」

一般に「教育」「教える」ということから連想するのは、「私、教える人、あなた、教わる人」のようなイメージではないだろうか。特に、昭和の時代に教育を受けてきたわれわれの世代は、それ以外の教育を知らないで育ってきた場合が多い気がする。それをその…

音素と異音の記述

音声学の世界では、抽象的な音である「音素」とそれが実際に発音される時の音「異音」を区別して表現する。はじめ聞いたときは何を言っているのかわからなかったが、例えば、日本語では、[suna]と発音しても[θuna](θ)は英語のthの発音)と発音してもどちらも…

「日本語を教えるための第二言語習得論入門」

第二言語習得論を学ぶと必ずクラツェンの5つの仮説を習います。 そして、その中に、「自然順序仮説」というのがあり、言語には習得できる「普遍的な」順序が存在する、というのが出てきます。 そういうのを読むと、じゃ、日本語を教えるのに(学ぶのに)も…

日本語教育に生かす第二言語習得研究

「日本語教育に生かす」と書いてあるので、日本語教育に踏み込んだ内容となっているのかと期待して借りて読んだが、執筆が2001年と古いこともあり、結論としては、日本語教育の分野ではこの分野の研究はまだ始まったばかりで今後の研究が待たれる、というこ…

外国語学習に成功する人、しない人

副題は、「第二言語習得論への招待」である。 第二言語習得研究は、実はまだまだ分からないところが多い研究分野だ。 本書では、「日本人はなぜ英語が下手なのか」ということから始まり、執筆時点(2004年)での研究の到達点をわかりやすく紹介している。ク…

文法の勉強のために

この本は、24週文法ツアーと称して、少しずつ日本語の文法を学べるようになっています。 最初に、文の組み立てを建物に例えて、「選んだ」のような「述語」を柱とする、柱に具体的な記述を加えていくために、壁にあたる「誰が」「何かを」というような部品が…

日本語教育に関連する本いろいろ

ヒューマン・アカデミーでの日本語教師養成講座の第1期がほぼ終了しました。このあと、10月28日にある検定試験対策の講座があるため、一般の授業はしばらく休みです。私は、来年の検定試験を受けるので、約6週間の充電期間に入ります。 これまで、授業と並…

「日本人の知らない日本語 2」

やっと図書館で順番が回ってきました。 こちらも爆笑もので、一気読みでした(^o^) 1を読んだ時と比べて、この2のほうがちょっと日本文化について解説が詳しいかな?と感じました。日本語を教えるということは、日本の文化についても教えることに直結してい…

新明解国語辞典7版

新解さんの7版が発売されました。 昨日の新聞に一面広告が出ていましたね。 早速、コープのブックショップで注文しました。 コープのブックショップは、現在リニューアル記念でなんと10%オフ!新明解国語辞典 第七版作者: 山田忠雄,柴田武,酒井憲二,倉持…

「Nihongo Notes」

ジャパン・タイムズのコラムをまとめたこの本は、日本語を使う日本人の意識を探るという点で非常に興味深い。たとえば、午後2時に出社したときに、あいさつとして「こんにちは」を使うかどうか?普通は使わない。私だったら、2時でも「おはようございます…

「一旦(いったん)」の使い方

以下の文書は、ある企業の環境基本政策からとったものです。 1 温室効果ガス総量削減計画 ○省エネ対策(略) ○CO2排出係数改善(略) ○カーボンオフセット 排出権によるカーボンオフセットによりCO2を削減します(一旦、5.4%(6988t)のCO2削減を見込みま…

明鏡国語辞典第2版での新常用漢字表対応について

明鏡国語辞典第2版が届きました。新しい常用漢字表に完全対応、とうたっているので、12月に告示になってすぐに出したのかと思っていましたが、実際は、その前の「答申」に基づいて辞書は作られていました。この件について、明鏡国語辞典編集部へ問い合わ…

新明解国語辞典

昨日の朝日夕刊の「わかるカナ」で、フェアトレードのことを取り上げている。その中で、フェア=「公正」について、指摘している。 以下引用 取引における「公正」さはそれとは微妙に違ってわかりにくく、フェアトレードの認知が進まぬ一因となっているよう…

日本語 語感の辞典

「発想・着想・思いつき」など、意味は同じだがニュアンスが違う言葉がある。そのニュアンスの違いに焦点を当てた新しい辞書だ。著者によると、今までに類語辞典はたくさんあるが、語感の違いを解説しようとする辞典は初めてだそうだ。 たしかに、「発想・着…

明鏡国語辞典第2版

今日の朝日に大きな広告。 新常用漢字表にいち早く対応、とある。 すごい!新常用漢字表はつい先日発表になったばかり。まあ、案で編纂をすすめて、もし最終的に変更があったらその場で修正して出す段取りだったのだろう。おそらく、大修館の辞書編纂システ…

「日本人の知らない日本語」

やっと、やっと、順番が回ってきました。図書館にリクエストして待つこと半年くらいかな? 読んでみて、やっぱり、抱腹絶倒のおもしろさ!家族の前で笑いをこらえるのに苦労しました。これって、本当にあることだから、笑えるんですよね。でも、日本語を学ぶ…

「松本あゆ美のNHK講座」

このNHKは「なんかへんなかんじ」の略語。 NHK「みんなでニホンGO!」の番組の一つのコーナーを本にまとめたものだ。 「本書では、番組で放送できなかったおもしろ看板、不思議な表示、地域限定の言葉もどっさり!」とトビラで紹介されているが、どっさり!…

「みんなでニホンGO!オフィシャルブック」

NHKで木曜日に放映している同番組の内容の一部が本になった。 ざっと読んで感じるのは、自分(や多くの人)が当たり前だと思っている日本語の知識が実は勘違いだったり、どこかで変化したりした結果だったりということがよくあるということだ。たとえば、「…

「日本語」(金田一晴彦)

アルクの「コンピュータ翻訳入門」に参考図書として入れられていたので、読んでみた。「名著」らしいが、特に「下」の文法の説明に入ったところくらいから読むのがつらくなって、斜め読みして読み終えた。日本語が他の言語と比較してどういう特徴があるのか…

例解新国語辞典

中学1年生になった息子が、いまだに「小学国語辞典」を使っているのを見て、中学生向けの辞書を買ったやろうと思い立った。 本屋で見たり、アマゾンの評価を見たりして、最終的には、いちばん使いやすそうなベネッセの「新修国語辞典」を買ったのだが、最後…