明鏡国語辞典の第3版が出た。早速手に入れてみた。
初版からの伝統である「誤用」に詳しい、言葉の使い方がよくわかる、という特徴をよく引き継いでいる。と同時に、最近の言葉の傾向にもよく注意が払われている。
辞書の特徴については、大修館書店のサイトの説明がわかりやすい。
https://www.taishukan.co.jp/item/meikyo3/
さて、そんな明鏡だが、「規範」に関しては、かなり保守的だ。たとえば、最近よく耳にする「何気に」という言葉だが、明鏡は「誤り」として認めていない。三省堂国語辞典第7版、大辞林第4版では最近の言葉として定義している。
一方で、【微妙】の項には、新しい使い方として、「微妙に寒い」「画質は微妙ですが」という使い方を紹介していたりもする。編集の立場としては難しいところだろう。
総じて、フォントや色の使い方、索引などとても使いやすくできている。帯に「新課程・共通テストにも対応した」とあるように、高校生の使用をけっこう意識している印象だ。もちろん、大人にもお薦めできるものに仕上がっている。