明鏡国語辞典第3版

明鏡国語辞典の第3版が出た。早速手に入れてみた。

初版からの伝統である「誤用」に詳しい、言葉の使い方がよくわかる、という特徴をよく引き継いでいる。と同時に、最近の言葉の傾向にもよく注意が払われている。

辞書の特徴については、大修館書店のサイトの説明がわかりやすい。

https://www.taishukan.co.jp/item/meikyo3/

 

また、毎日新聞校閲センターのこの記事も参考になる。

“誤用に詳しい”明鏡国語辞典、さらに進化 | 毎日ことば

時代の変化に積極的に対応する明鏡 | 毎日ことば

「品格ある言葉遣い」へ 工夫凝らした明鏡 | 毎日ことば

さて、そんな明鏡だが、「規範」に関しては、かなり保守的だ。たとえば、最近よく耳にする「何気に」という言葉だが、明鏡は「誤り」として認めていない。三省堂国語辞典第7版、大辞林第4版では最近の言葉として定義している。

一方で、【微妙】の項には、新しい使い方として、「微妙に寒い」「画質は微妙ですが」という使い方を紹介していたりもする。編集の立場としては難しいところだろう。

 

総じて、フォントや色の使い方、索引などとても使いやすくできている。帯に「新課程・共通テストにも対応した」とあるように、高校生の使用をけっこう意識している印象だ。もちろん、大人にもお薦めできるものに仕上がっている。

 

明鏡国語辞典 第三版

明鏡国語辞典 第三版

  • 発売日: 2020/12/11
  • メディア: 単行本