2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

七つの会議

池井戸潤の短編集だが、一体となって一つの長編を構成している。ある中堅企業でねじの強度不足を隠ぺいしていたことが明らかになる話だ。「居眠り八角」と異名をとる八角が実にいい仕事をする。 虚飾の繁栄か、真実の清貧か。八角が選んだのは後者だった。そ…

花咲舞が黙ってない

花咲舞シリーズの2冊目。前作に続き、花咲舞がやってくれる。最後は、銀行上層部が隠ぺいしようとする悪事を暴き出す。小気味いい。花咲舞が黙ってない (中公文庫)作者: 池井戸潤出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2017/09/05メディア: 文庫この商品を…

不祥事

花咲舞が活躍する短編集。銀行内部の組織の論理と保身にしがみつく「悪者」を舞がバッサバッサと切り捨てていく。読んでいて胸がスカッとする本だ。仕事というのは本来だれを見てするべきなのかという本質に気づかされる。百貨店のぼんぼんのエリート行員が…

君の膵臓をたべたい

主人公の女の子が死んでしまう話なんだけど、読後感はさわやか。青春だなあ、って感じ。 基本的には、今まで人と向き合うことをしてこなかった「僕」が、余命いくばくもない同級生の女の子との心の交流をとおして人を大切に思う心を取り戻していく、いわば人…

病気の9割は歩くだけで治る

歩けば病気の予防になる。歩けばボケを防止できる。歩けばうつも良くなる。歩けば未来が変わる。 歩くことは万能だ。お金もかからない。さあ、歩こう。病気の9割は歩くだけで治る! ~歩行が人生を変える29の理由~ 簡単、無料で医者いらず作者: 長尾和宏出版社…

ルーズヴェルト・ゲーム

アマゾンの内容紹介より 大手ライバル企業に攻勢をかけられ、業績不振にあえぐ青島製作所。リストラが始まり、歴史ある野球部の存続を疑問視する声が上がる。かつての名門チームも、今やエース不在で崩壊寸前。廃部にすればコストは浮くが――社長が、選手が、…

M1(エム・ワン)

池井戸潤の2冊目の本。まあまあおもしろいのだが、マネーロンダリングや計画倒産についての知識がないとこの本の本当の面白さはわからないんじゃないかな。本の中でもいちおう説明されてはいるんだけど、はっきり言って理解できない。架空通貨 (講談社文庫)…

銀翼のイカロス

半沢直樹シリーズ第4弾。今回は、半沢が破たん寸前の帝国航空の再生を手がける。それを妨害する帝国航空本体、自らの手柄にしたい新任大臣とその取り巻き、政治家と手を組む旧T派閥などとの戦いはおもしろく、一気に読んだ。 銀行の頭取、中野渡の行動もと…

子どもの英語にどう向き合うか

小学校での英語必修化と時を合わせるように、幼児教育などで英語がさかんになってきているという。 子どものうちに習わせておかないと乗り遅れるのでは、という親の不安につけこむかのようだ。この本の著者の鳥飼先生は、子どもの英語はしょせん「お子様英語…

ロスジェネの逆襲

半沢直樹シリーズ第3弾。今回の舞台は半沢の出向先の証券会社だ。そこでIT企業の合併話が進む。その合併の裏にある企みを半沢が暴いていき、そして逆に大胆な防衛策を提案する。話の展開はスリリングでおもしろい。最後の「粉飾」のところがわかりにくくて…