市川先生の「心理学から学習をみなおす」の姉妹編。
こちらのほうがより実際に中学生、高校生が目にする数学の公式や小論文の書き方にもページを割いていて”実践編”という感じだ。
認知心理学が、20世紀後半からメジャーになり、行動主義の刺激-反応理論にとって代わってきたことも述べられている。そう、私たちが教育を受けたころは、実はまだ認知心理学がメジャーになり始めたころで、まだ教育の実践の分野まで浸透していなかったのであろうことが推測できる。
しかし、認知心理学の成果がこれだけ「メジャーに」なってきた今でも、教育現場で間違った学習観(本書では、結果主義、暗記主義、物量主義と定義されている)がはびこっているのは、行動主義にも一理あるからなのだろう。
コラムで関連書籍が紹介されているが、どれも興味深いものだ。
勉強法が変わる本―心理学からのアドバイス (岩波ジュニア新書)
- 作者: 市川伸一
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2000/06/20
- メディア: 新書
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