七つの会議

池井戸潤の短編集だが、一体となって一つの長編を構成している。ある中堅企業でねじの強度不足を隠ぺいしていたことが明らかになる話だ。「居眠り八角」と異名をとる八角が実にいい仕事をする。
虚飾の繁栄か、真実の清貧か。八角が選んだのは後者だった。そしてそれこそが正義を貫くことにつながったといえる。読後感はさわやかだ。

七つの会議 (集英社文庫)

七つの会議 (集英社文庫)