ルーズヴェルト・ゲーム

アマゾンの内容紹介より
大手ライバル企業に攻勢をかけられ、業績不振にあえぐ青島製作所。リストラが始まり、歴史ある野球部の存続を疑問視する声が上がる。かつての名門チームも、今やエース不在で崩壊寸前。廃部にすればコストは浮くが――社長が、選手が、監督が、技術者が、それぞれの人生とプライドをかけて挑む「奇跡の大逆転(ルーズヴェルト・ゲーム)」とは。

池井戸潤は野球も書けるんだ!本の中に出てくる野球のシーンはどれも自然でよく練られている。
それにしても、人はコストじゃない、というテーマが見事に描かれている。野球部も然り。景気が悪くなったら切ればいいという安易な発想に対するアンチテーゼが青島製作所の中に根付いているように思える。それゆえ、読後感もさわやかだ。