「ハートで感じる英文法 会話編」

大西先生のNHK3か月トピック英会話の続編。
いちおう、会話に生かそー、というコーナーがあるが、会話編というより、前回取り上げなかった文法のテーマを扱っているというほうが正しい。
引き続きネイティブのハートをつかみ、「呼吸」にまで高めるというのが目的です。
わかりやすい内容です。
たとえば、「時制の一致がかからないとき」という説明があります。
多くの文法書では、「一般的な真理」のときは時制の一致がかからない、などと説明されていますが、そうではない場合がよくあります。本書では、「時制の一致はネイティブにとって、とても自然で自動的な操作です。・・・それゆえ時制の一致がかからない場合には、一定の表現効果が生まれます。」として、次の例をあげています。
a. He told me Mary was getting married, but I had heard the news already.
b. He told me Mary is getting married. I was quite surprised, actually.
aの場合は、単に彼の発言内容を報告しているだけ。
bの場合は、「おい、メアリは結婚するんだよ(彼によるとね)」を現在の事実として話題の前面に押し出している。 He told me はもはや脇役。
そして、「一般的な真理」でも時制の一致がかかることもある、と説明している。

その他、使役構文、make,have,getの使い分けも動詞そのものの持つ意味から容易に理解できることがわかる。makeには〜させるという意味はない! 今までこれほどわかりやすい説明は読んだことがなかった。

NHK3か月トピック英会話 ハートで感じる英文法 会話編 (語学シリーズ―NHK3か月トピック英会話)

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