希望のステージ

南先生の本。

菜々子先生の心の中は晴れない。自分が「絶対治るから」と言ってしまったばっかりに患者さんが自殺してしまったと思い込んでいるから。この「絶対」を医者が言っていいのか、がこの本の大きなテーマの一つだ。本書の最後で、たぶん、菜々子先生の良心の呵責は杞憂だったことが示唆されるが、それでも先生は今後も悩み続けるに違いない。

菜々子先生は明るい。時々失敗もするが、患者の心に寄り添う医療を一番に考えている姿が共感をさそう。こんな先生に診てもらいたいと思う。

ステージドクターという設定もおもしろい。